映画の話の前に。。
『君の名は』っぽい写真がないかなぁと探していたら、近い感じのがありました。
写真というのは、懐かしい曲を久しぶりに聴くのと同じように
撮影したその時の年齢や場所や流行っていたことや、悩んでいた気持ち、
ひっくるめて様々な情景がタイムスリップしたかのように目の前に落ちてきます。
この日はとても素晴らしい夕陽で、「これは撮らないとだめなやつだよ」って
一緒にいた人に伝えたら、その人は「YES」と言う代わりに
『夕陽がとてもきれいに見える場所』へ連れて行ってくれました。
キレイなマジックアワーは一瞬でただの群青色へと変わってしまいます。
だから、必死にマンションの階段を駆け上り撮影した、夕焼け。
後にわたしが大好きになる、そして大ヒット映画をもたらす新海さんの作品を
教えてくれたのは、まぎれもなくその人だった。
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『君の名は。』2回目。
1回目で素敵だと思えた人は2回目もぜひ!!とオススメしたいです。
その前に、原作とアナザーサイドは必読ですが。
2回目でもこんなに感動するのかと、自分でもビックリしました。
1回目はほぼ予備知識をあえて入れていかなかったので、
ストーリーを追うのに必死でした。
今回は、小説とアナザーサイド、解説してくれているサイトなどで、
色々と理解した上だったので、前のめりで見なくて良かったのが
また感動できた要因なのかもしれません。
あと、RADWIMPSの曲は1回目の時はほぼ初めて聞いたのですが
今回はアルバムを借りていたので、どの曲も聴きまくっていたから
劇中で流れるそれに、何度も震えた。
ラッドウィンプス、神か。。。と思った。
正直、新海さんの最新作の主題歌がRADWIMPSだと知ったとき
RADWIMPSの曲のイメージが新海作品のイメージとは合わなかったから、
大丈夫なのかなと思っていたのですが、答え合わせをするまでもなかったです。
わたしは今まであまりRADWIMPSの曲を聞いたことがなかったのですが
今は相当ハマってます。
『前前前世』はイントロ聴いただけで、「くぅーーーっっ!!」ってなるので
月曜日の憂鬱な朝に聞きたい。それだけで上がる。
『スパークル』は、もう日が沈んだ仕事帰りに、
自転車でゆるりと帰りながら聞きたい曲。
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写真やっている人だと、新海作品が好きな人が多いのですが、
なぜかってそれはあの圧倒的な光の描写があるからだと思う。
新海作品は光の描写が素晴らしい!
フォトグラファーがいつも追い求めているであろう柔らかい光を
とても忠実に描いているから、見惚れてしまうのです。
写真をやっていなかったらただ「キレイだなぁ」としか思わなかったと思うけれど
ずぅーっと眺めていたい、眩しい光や優しい光がそこに存在している。
太陽のフレアなんかも巧みに表現されていて、素晴らしいの一言に尽きます。
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それにしても、新海作品は作り方がうまいなぁと思う。
映画1回見ただけじゃ、6割くらいまでしか満たせない。
映画に忠実に沿った原作で7割、アナザーストーリーで8〜9割までもってきて
2回目見て、10割、、みたいな。
興行収入100億円突破したそうですが、
ほかの作品よりリピーターが多いんじゃないでしょうか。
リピートしたくなる、、というかしなくちゃいかんという使命感すら
与えられてしまうような、そんな作品だなぁと思いました。
photo by Q in ***