街ではバレンタインデーをうかがわせるような商品がディスプレイされ始めています。
「もうそんな季節なのか」って思う。
昔、付き合っていた人に、バレンタインデーにカバンをあげたことがありました。
そんなに高いわけじゃないです。ただどうしてもあげたかったからあげただけ。
だって、彼がとぉーっても古いカバンを使っていたから。
思い入れがあるのかと聞いたら、なにもないとのことだったので。
彼は喜んではくれたんだけど「これ俺に使いこなせるかな…」と言ってたかな。
その後、迎えた1カ月後のホワイトデー。
その日は彼の草野球について行って、その後ファミレスでランチして
行くところがなかったので、漫画喫茶にて時間つぶし。
夕食を食べる前にバイバイ。
わたしたちは実家暮らしだったから、まったりする場所といえば漫画喫茶が多かった。
この日、彼はファミレスのランチ代と漫画喫茶の数時間分を
すべておごってくれました。
なぜかと聞くと「バレンタインのお返し」とのこと。
それ以外にバレンタインデーのお返しらしきものはなく、
なんとなくさみしさを覚えたその日でした。
おごってくれるのは嬉しいけれど。
なんとなく気持ちが伝わってこなくて悲しかった。
物が欲しいわけじゃない。
だけど、何かを贈るということに意味がある。
たとえ、500円のお菓子詰め合わせだったとしても、嬉しいし意味がある。
だって、何かを贈る時には必ずその人を想った時間があるから。
その時間に意味がある、とわたしは思っている。
「何が好きだろう?」「何が似合うかな?」「喜んで欲しいな」と考える時間。
実際にお店に足を運ぶ時間や、ネットで検索する時間。
そんな風に誰かを想う時間が大切で
それを形にしたものが贈り物だと思うから。
わがままに聞こえたらごめんなさい。
けれど、わたしはそんな価値観の中で生きていて、
そんなところを大切にしてくれる人と一緒にいたかったんだなってよく思う最近です。
photo by Q in cafe